
酒造りで栄えた江戸時代の伊丹は、俳諧文化が華開き、全国の文人墨客も酒に誘われて往来が頻繁でした。
その時代の俳諧文化を研究をされていた岡田家当主の故岡田利兵衛氏(俳号=柿衞)の収集された文化遺産とともに、昭和59年(1984)11月に発足したのが柿衞文庫である。
柿衞(かきもり)という名は、美酒にひかれて伊丹を訪れた頼山陽が愛した柿を衞るというところから、付けられたものです。
現在の柿は、正面を入ったところの中庭に、2代目が植えられています。
へたの周りが盛り上がっている台柿の渋柿ですが、ほどよく熟した柿を頼山陽の酒宴のデザートとして出したところ、いたく気に入られたとの逸話が残っており、同行した南画家の田能村竹田筆による「柿記」や、高橋草坪筆による「台柿図」が、柿衞文庫に所蔵されている。
その収蔵品は、東大図書館「洒竹・竹冷文庫」、天理大学図書館「綿屋文庫」と並ぶ日本三大俳諧コレクションと称されている。
また、伊丹に住み着いた池田宋旦が開いた「也雲軒」(やうんけん)を現代に蘇らせて、俳句塾も開いている。
也雲軒に学んだこともある、伊丹が排出した上島鬼貫(おにつら)の句も展示されている。
旧岡田家酒蔵の解体・復元、旧石橋家住宅の解体・復元・移築と併せ、伊丹市立美術館、伊丹市立工芸センターとともに、平成13年(2001)6月に「みやのまえ文化の郷(さと)」の一施設として公開されています。
場所のご案内

・開館時間:午前10時〜午後6時
・入場無料(ただし、伊丹市立美術館・柿衞文庫は有料)
・毎週月曜休館(月曜が祝日のときは翌日休館)・12/29〜1/3休館

正面

北側より

北側側面

新町家東側から
柿衞文庫を見る

正面(美術館側)
参考にした資料:
「柿衞文庫」パンフレット類
「みやのまえ文化の郷」パンフレット類
伊丹市立博物館「新・伊丹史話」
小西酒造「伊丹歴史探訪」
安達文昭著「伊丹ウオッチング」
安達文昭さん(郷土史研究家)にお聞きした話
など。
